常磐津節とは

常磐津節とは色々な江戸浄瑠璃の中の一つの音楽です。 音楽の構成は、物語になっており、色々な登場人物が出てきます。 そもそも浄瑠璃とは、①浄瑠璃物語、②浄瑠璃を語る、③浄瑠璃を語る人という三つの意味がありますが、①の意味での音楽構成は、詞章を節にのせて語る部分とセリフ、その中間の三つの要素からなっています。 また江戸浄瑠璃と上方浄瑠璃(義太夫節など)があり、江戸浄瑠璃は他に新内節、清元節などがあります。三味線は細棹、中棹、太棹の内、中棹三味線を用います。 常磐津節は1747年(延享4年)、初代常磐津文字太夫によって創始され、 初演は江戸中村座で三千両の顔見世興行「恋路の友鳥」 初世澤村宗十郎、初世瀬川菊之丞、二世市川團十郎という顔ぶれでした。 その後、歌舞伎所作事(歌舞伎舞踊)の伴奏音楽として発展。 明治後期より日本舞踊の伴奏音楽も兼ねます。 舞踊なしの演奏形式(つまり素浄瑠璃)は、創始の頃より浄瑠璃(太夫)と三味線のみでした。 素浄瑠璃とは、ラジオで聴く歌舞伎のようなもので、登場人物を自由に想像して楽しむ演奏形式です。